私が購入したのは超広角165°のモデルです。iPhone単体でもデジタルズームは可能ですから、カメラを情報ツールとして考えたなら広角側を足すのがセオリー。そんなこんなで使い始めてしばらく経つのですが、なかなか気に入ってしまったので、今回は作例を交えてご紹介したいと思います。
まずはこんなの。広角レンズのサンプルカットは歪曲を見せるものが多いので、あえてデフォルメを感じないものを1枚目に選んでみました。一見すると何気ないシーンですが、標準的な画角では海岸線と沖を1枚に収めるのは不可能です。海辺というのは絵に描くのは簡単なのに写真にするのは難しいシーンなのですね。しかし超広角レンズのおかげで良い具合です。波が足元に打ち寄せるのを感じていただけるでしょうか?
リアルプロクリップレンズ超広角165°について、簡易にですが実際に写っているものから画角を求めたところ水平画角で137°ありました。35mm判で12mmの超広角レンズでも水平画角は112°ほどですから、これはもう超々広角レンズでしょう。
お次は広角レンズの歪曲を利用した作例です。水平線を眺めていると地球は丸いのだな〜と思いますよね。水平線の湾曲をデフォルメして写真にしましょう。上端から3分の1の位置でもこんなに歪曲します。しっかり曲げることができるので表現の幅が広がりますね。
他に注目していただきたいのは画面下側の水泡です。見下ろしで撮れているのがわかると思います。垂直画角が90°以上あるから足元から空までが1枚に収まるのですね。このように撮影者の視点になって鑑賞できる写真はPOVと呼ばれます。臨場感が出ますから旅行にもおすすめの撮り方です。
今度はスマホアプリとの合わせ技です。アプリで歪曲補正をかけて、なるべく直線が出るようにしました。
手前両側の柱、すごいです、どちらも腹側が写ってます。これによって、挟まれ、包み込まれ、空間に放り込まれたような、いわゆる没入感が与えられるわけです。単純に画面の左右に物体があっただけではこうなりません。
歪曲補正によって周辺部が引き伸ばされてますから、幾分か画質劣化は目立ってしまいます。しかし、リアルプロクリップレンズはかなり健闘していると思います。より高価なレンズでさえ周辺部の流れが顕著なものもありましたが、リアルプロは許容できます。逆光も確かめてみたところ、素のiPhoneカメラよりも悪くなることはなかったです。
最後は最近のお気に入りショット。ブログ側の都合で圧縮されていますが、元データはクリアに写っていることを書き添えておきます。
これについてはレンズ性能を試す気もなく撮ったものです。私の写真を知る人が見たら、いかにも私らしいと思われるような1枚になりました。
私だけではないと思いたいですが、大仰なカメラを持って歩くと欲が出てしまって写真が崩れることがあります。いい写真を撮ろうとして構図がどうだのと考えてしまい、そこそこ見れるけど果たして自分である必要のない写真に落ち着いてしまうんですね。そういう、ある種のスランプみたいなものを感じたときに意気込まずに撮れるのがiPhoneの良いところ。リアルプロクリップレンズも自然体の撮影についてきてくれますね。
本体の工作精度は価格相応で不満を感じるところもありますが、レンズ性能は価格以上で満足のいくものです。クリップがそのままリアキャップを兼ねるアイデアも素晴らしい。もちろんフロントキャップと巾着は付属してます。iPhone SEや5系で使えるレンズを探している方にはおすすめです。
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